【傍観者効果】日常生活・人間関係で使える心理学ー命を救われるー

タイトル

傍観者効果をご存知でしょうか。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、このページを読み終える頃には覚えて頂けると思います。なぜなら、傍観者効果を知っていることで命が助かるかもしれない場面は、実際に存在するからです。このサイトでは日常生活・人間関係で使える心理学を紹介しています。

 

【傍観者効果】見て見ぬ振りをする理由

泣く子供

傍観者効果とは、自分以外に傍観者がいると率先して行動を起こさない心理のことです。傍観者が多い程その効果は高くなります。社会心理学の用語であり、集団心理の1つです。この現象は以下の3つの考えによって起こります。

多元的無知ー他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える。

責任分散ー他社と同調することで責任や非難が分散されると考える

評価懸念ー行動を起こした時、その結果に対して周囲からネガティブな評価を恐れる

自分1人しかいない時はすぐに行動できるのに、「周囲の目を気にして、周りも悪い、責任を負いたくない」という感情を抱いてしまい傍観者で居続けようとしてしまうのです。この傍観者効果が提唱されたきっかけとなる、有名なエピソードがあります。

 

キティ・ジェノヴィーズ事件

ナイフを持つ男

キティ・ジェノヴィーズ事件は、1964年にニューヨークで起こった婦女殺人事件です。この事件では、深夜に自宅アパート前でキティ・ジェノヴィーズ(1935-1964年)が暴漢に襲われました。彼女は叫び声をあげ、付近の住民38人が事件に気付き目撃していました。

背中を数か所刺された彼女の叫び声を聞いて、近くのアパートの部屋の灯りがいくつも点灯しました。午前3時過ぎに女性の叫び声が聞こえるなんて、普通ではありません。何かが起きていると気づいたのでしょう。何人かが窓を開けて、階下を見下ろしましたが声をあげたのは1人だけでした。

「彼女から離れろ!」アパートの窓から叫びます。その声を聞いて暴漢はその場から立ち去りました。あたりに静寂が訪れ、彼女の泣き声だけが聞こえます。すると、アパートの灯りが次々と消えていきます。誰一人警察に通報せず、負傷した彼女の助けにも入りませんでした。

鷹瀬
鷹瀬
急に襲われた恐怖と、背中を刺された痛みで苦しんでいたでしょうね……。私が彼女の立場だったら誰かが通報してくれていると思ってしまいます。

結局、暴漢がその後二度現場に戻り、彼女を傷害・強姦したにもかかわらずその間誰も助けに来ませんでした。現場に戻ってきた暴漢に再び襲われ、叫び声をあげた彼女の声を聞いてアパートの灯りがいくつも点灯したにもかかわらず。彼女は死亡してしまい、当時のマスコミは都会人の冷淡さとしてこの事件を大々的に報道しました。

苦悩

……ひどい話しだと思いましたよね。こんなことが起こってはいけないと感じませんでしたか。

では、質問です。想像してみてください。深夜の午前3時過ぎ、あなたの家の近くで急に女性の叫び声が響き渡ります。「刺された! 誰か助けて!」その声で目覚め、異常を察して部屋の明かりをつけます。

部屋の窓を開けると、女性が暴漢にナイフで襲われていました。近所の住人も事態に気付き、何人もその光景を目撃しています。向かいの住人が「彼女から離れろ!」と叫び、その声を聞いて暴漢は立ち去っていきました。目の前には負傷した女性、周囲には同じ光景を目撃した住人が大勢います。そして、次々と部屋の明かりが消えていきます。

「あなたがこのアパートの住民の立場だったら、この後どうしましたか。」

……彼女が負傷していて、助けが必要かもしれないと考えましたよね。警察に通報するべきかもしれないと思いましたよね。でも、「誰かがもう通報しているだろう。周りの人はもう寝るみたいだし、大したことではないのかもしれない。助けに行ったら危険な目に会うかもしれない。警察を呼んで事件にあまり関わりたくない。」とも思いませんでしたか。これが傍観者効果の怖い所です。

もし、この光景を目撃したのがあなただけだったらきっと勇気を出して彼女を助けようとしたはずなのに。

 

傍観者効果を日常生活・人間関係で生かすには

顔を隠す少年

さて、傍観者効果の威力の大きさが分かったところで、この力を日常生活・人間関係で生かす方法を考えましょう。普段の安全な日々では活躍する機会が少ないでしょう。傍観者効果が力を発揮するのは「あなたが助けを必要とするような緊急事態が起こったとき」です。

例えば、あなたが交通事故や病気で助けが必要となったとします。自分で救急車を呼べそうにもありません。幸い周囲には十数人群衆がいます。あなたがとるべき行動は次のうちどれでしょう。

①誰か助けて下さいと周囲の人に助けを求める

②ただひたすら我慢して、楽になったら自分で救急車を呼ぼうとする

③特定の誰かを指名して助けを求める

このページを読んだあなたなら簡単でしたね。①の誰か助けてくださいと叫んでも傍観者効果が働いてなかなか助けてくれる人が現れない可能性があります。不謹慎にも動画で撮影して、助けないという人もいる世の中です。この選択肢はよくないでしょう。

②の我慢するなんてもっての外です。1分1秒を争うかもしれない場面でそんな悠長に構えていたら駄目です。

正解は③。特定の誰かを指名して助けを求める。例を挙げると……

「そこの眼鏡をかけていて、青い服を着ているあなた。そう、あなたです。緊急事態なので救急車を呼んで下さい。」

このように特定の誰かを指名することによって、助けてくれる可能性が大幅にあがります。救急車を呼ぶ理由をつけることにより、カチッサー効果も利用しているので見て見ぬ振りをされることはないでしょう。

この状況で声をかけられているのに助けなかったら、周囲の非難の目を感じますからね。申し訳ないですが、死にたくないので声をかけた人に責任を背負ってもらいましょう。このようにして傍観者効果に対抗しましょう。

立場が逆で、あなたが群衆の立ち位置にいた場合。助けが必要かもしれないと感じたら行動に移してください。周りの人は何もしないかもしれません。誰かが動いて、ようやく反応するものです。少し勇気がいるかもしれませんが、周りに誰も居なくてその光景を目撃しているのがあなただけだったらきっと迷わず行動しているはずなのですから。

 

まとめ

  • 傍観者効果とは、自分以外に傍観者がいると率先して行動を起こさない心理のこと
  • 傍観者効果は、多元的無知・責任分散・評価懸念によって発生する
  • 38人も目撃者がいるのに、誰も助けず警察も呼ばなかった事件が実際にあった
  • あなたが助けを求めるときは、「誰か助けて」ではなく「そこのあなた」と個人を指名して助けを求めるべき

いかがでしたでしょうか。今回の傍観者効果をあなたが活用する機会がないに越したことはありません。しかし、万が一の場合には生死を分けるかもしれない知識ですのでぜひ覚えておいてください。そして、助けを求められる立場にいた場合は勇気を出して迷わず行動してあげてください。

このサイトではこのように日常生活・人間関係で役立つ心理学を紹介しておりますので、よろしければ他の記事もご覧ください。あなたの日々をより充実したものにする手助けをしてくれるはずです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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